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LINE公式アカウントではLINE@よりも分析機能が優れている
従来のLINE@と大きく異なる点では、LINE公式アカウントの場合、こちらの分析機能が非常に拡張したことです。以前までは、ブロック数やタイムライン投稿がどのくらい見られているかなど、ほんの限られた分析しかできませんでした。
配信がどのくらい見られているかを知りたいと思えば、WordPressなどと組み合わせて、外部の分析ツールを使わなければわからなかったのです。
しかし、LINE公式アカウントは実際に配信したメッセージが効果的簡単に分析できる機能がついていきます。配信だけではなく、チャットの分析など多岐にわたりますので、どんなことができるのか、こちらで見ていきましょう。
分析の「ダッシュボード」でわかること
LINE公式アカウントでは実に様々な指標が分析できます。まず全体が俯瞰できるダッシュボードを見てみましょう。ダッシュボードは、LINE Official Accountを開き、左上の「分析」からみることができます。
友だち追加数、ブロック数などがわかることはもちろん、チャットでどのくらいのメッセージを送受信したか、その数もわかるようになっています。
図で言う、「ターゲットリーチ」は耳慣れない言葉かもしれません。こちらは無料でできるセグメント配信機能と関わっています。
簡単に言うと、ターゲットリーチとは年齢や性別、都道府県などで絞った配信をする際に、配信される対象の合計数のことです。基本的には、友だちの総数からブロック数を引くと、ほぼターゲットリーチの数になります。
また、「アクティブルーム」とは一定期間の中で、チャットのやり取りがあった総数のこと。図の場合、この1週間で37名の方とチャットをやり取りしたということがわかります。そしてチャットにおいては、同期間中に64通のメッセージを受信し、54通のメッセージを送信していることもわかりますね。
こちらのダッシュボードはこのような大まかな内容が一覧で過去7日間や30日間でわかります。より具体的に分析していくためには、それぞれの分析詳細を追っていきましょう。
メッセージの分析方法
LINE Official Accountページの左上に「分析」という箇所があります。そちらをクリックすると左側に7つの項目が出てきます。その中から「メッセージ」を選んでください。
すると次のような画面が表示されます。
メッセージの分析はおおまかに、「概要」「配信メッセージ」「応答メッセージ」の3つに分けられます。この章では「概要」のページについて見ていきましょう。
分析の「メッセージ概要」でわかること
メッセージには、そもそも次の4種類があります。
- 配信(絞り込みを含む)
- 応答
- あいさつ
- チャット
そしてその合計メッセージ数も表示されているという表の見方になります。概要の実際の表示画像を見ていただきながら、ひとつずつ説明していきます。
まず「配信」とは、通常のメッセージ一斉配信数のことです。これはターゲティングをした絞り込み配信数も含んでいます。
次に「応答」とは、自動で返信される「応答メッセージ」の送られた数です。こちらは設定していなければ、当然0になりますね。
「あいさつ」は、あいさつメッセージが送られた数です。1回に送られるあいさつメッセージの吹き出し数が複数あってもカウントは「1」になります。
最後に「チャット」ですが、これは1:1の個別でチャットトークした数になります。
それぞれの表の見方はこのようになりますが、「集計完了日」は集計完了した当日1日だけのデータです。
LINE公式アカウントは、1日前までのデータが閲覧できますので、例えば、本日が2020年6月2日であれば、集計完了日は2020年6月1日となります。つまり2020年6月1日分だけのデータが反映されているのです。
過去7日間及び、過去30日間は文字通りとなりますが、表内の( )に関しては、過去7日間が先週だとすると、先々週と比較した場合のパーセンテージが反映されています。
また、こちらの分析概要では、ページの真ん中にメッセージ配信数や、やり取り数がグラフや日ごとの表で分かりやすく表れています。
最後に表中にある「有償メッセージ」についてです。これはメッセージ概要の一番下にある表に書かれています。
有償メッセージは文字通り、配信にお金が必要なメッセージのことですが、課金の対象となるメッセージは一斉配信のみです。個別のチャットやあいさつメッセージはどれだけやり取りしても、課金の対象にはならないので、安心してください。
メッセージ分析の「配信メッセージ」でわかること
続いてメッセージ分析の「配信メッセージ」について見ていきましょう。配信メッセージは次のようなものです。
配信メッセージの分析ページでは、さらに詳細のクリック数まで数値を見ることができます。このページを使うと、この配信はたくさんクリックされているけれど、この配信は全然クリックされなかった、というようなことが簡単にわかります。
クリックでは、集計が完了した日(=基本的には前日)と過去7日間、30日間の総クリック数がわかります。
また、グラフにおいては、最大60日間の範囲で、どれだけのクリックがされたかグラフにすることが可能です。
これは現在から60日前までのデータという意味ではなく、過去の好きな期間60日間でデータをとれるので、非常に便利です。
配信ごとのクリック数を知ることが大事!
ただし、一定期間にどのくらいクリックされたか、総数を知るのではなく、基本的には配信ごとのクリック数がわかったほうが、分析する価値があります。そこで配信メッセージ分析の最下部をご覧ください。
このように、配信ごとにどれだけクリックされたかが実数で出ます。
メッセージ分析の「応答メッセージ」でわかること
メッセージ分析の「応答メッセージ」を選択すると、次のような画面が表示されます。
自動返信される「応答メッセージ」を設定していない場合は、こちらのページには反映されません。どんなメッセージが友だちから入力されたのか、その「タイトル」と数がわかります。このページの下部に、それぞれのタイトルが表になって分析されています。
普段から1:1の個別チャットではなく、応答メッセージを主にしている方は、どんなキーワードが多く入力されているかがよくわかります。こちらも最大60日間、好きな期間で分析できます。
チャット分析でわかること
前の章では、「メッセージ」の分析について解説しました。続いて「チャット」の分析について見ていきましょう。「チャット」を開くと次のような画面が表示されます。
チャット分析では、どのくらいチャットのやり取りがあったか分析できます。アクティブルームでは、こちらからのメッセージ、登録者からのメッセージに関わらず、やり取りが発生したチャットルームの数(単位:人)がわかります。一方、受信メッセージ、送信メッセージの単位は「数」です。
配信を比較・分析しよう
ところで、せっかくの分析機能も、ただ数値を眺めて見ているだけでは宝の持ち腐れです。チャット分析の活用例として1つご提案したいのが、配信後のアクティブルーム数や受信メッセージの分析です。
例えば、Aという配信をした後、Bという配信をした後にこの2つの数を分析します。メッセージ配信を行うと、基本的に登録者から何らかのアクション、つまり返信が来るのがLINE公式アカウントの素晴らしい所です。返信数が多ければ、当然アクティブルーム数と受信メッセージ数が増えます。
つまり、良い配信であればあるほどこれらの数は多くなり、逆に響かない配信であればあるほどこれらの数は少なくなる傾向にあるでしょう。チャット単独で数を分析するのではなく、メッセージの一斉配信と連動させて、これらの数字を見ていくとより一層効果的です。
友だち分析でわかること
前の章では、「チャット」の分析について解説しました。続いて「友だち」の分析についてです。LINE公式アカウントのトップページにある「分析」から「友だち」を選択すると、このような画面が表示されます。
こちらの友だち分析の概要ページでは、友だち数やターゲットリーチ数、ブロック数がわかります。私がメッセージ分析のページに次いで、よく確認するページです。
確認することは、毎日どのくらいの数が友達追加されているか、配信後のブロック数はどのくらいか、についてです。特にブロック数に関しては、配信の良し悪しでかなり変わってきます。
日本全国に一斉配信しても誰もブロックしないこともあれば、1回の配信で0.5%~1%(1,000人に配信で5~10人)ほどの方がブロックしてしまうこともあります。
どんな配信が相手に必要で、不必要なのか。こればかりは主観ではなく、しっかりと客観的に数字を見て分析しなければなりません。あなたも配信後はぜひこまめにブロック数をチェックするとよいでしょう。
友だち登録者の属性をチェックしてわかること
友だち分析ページでわかることの1つとして「属性」があります。主に性別・年齢・都道府県の割合が表示されます。メッセージ配信でターゲティング機能を利用する場合は、こちらの統計情報に基づいて、ターゲティングされます。
こちらは実際の私のアカウントの属性データですが、登録者は男性より女性の方が少し多いことがわかります。私たちの会社コンセプトの1つに「数字や分析が苦手な女性経営者のサポートをする」ということを掲げていますので、この割合を見ることで、その戦略が間違っていないことを確認できます。
また、都道府県においては圧倒的に会社所在地のある愛知県が割合を占めていることもわかります。割合としてはまだまだ少ないですが、 SNSやブログを通じて日本各地に登録者がいることも事実でしょう。
タイムライン分析でわかること
前の章では、「友だち」の分析について解説しました。続いて「タイムライン」の分析についてです。図のように「分析」から「タイムライン」を選択すると、このような画面になります。
タイムラインに投稿すると、一斉配信と違い、LINE公式アカウント内のタイムラインや、あなたのLINEの「マイ公式アカウント」に表示されます。タイムライン投稿も、インプレッション(何回その投稿が見られたか)、クリック数、いいね数、コメント数、シェア数がわかります。
一斉配信と異なり、直接通知がいかない分、訴求効果は薄いですが、タイムライン投稿によりブロックされることはまずありません。またタイムライン投稿でも、無料・有料プラン問わず、制限はありませんので、積極的に投稿していきましょう。
極論を言うと、毎日日記のように投稿し、それがどのくらい見られたのか毎日分析することもできます。
クーポンの分析
この章ではクーポンの分析について見ていきましょう。クーポンについても、これまでと同様に「分析」から左側の「クーポン」を選択すると分析できます。
クーポンがどのくらい開封されたか、見られたかについても、 「クーポン」分析からチェックできます。また、チェックしたいクーポンにカーソルを合わせて選択すると、ページの下部に表がでてきます。
配信と分析の組み合わせ
それではここまでご紹介してきた配信方法と分析機能を使って、効果測定をする事例を考えてみましょう。
例えば、私のようなセミナー講師の場合、究極の目標は当たり前ですが、「セミナーに来てもらうこと」になります。配信方法には大きく分けて5つの方法があります。
②リッチメッセージで画像を大きく見せて配信
③リッチビデオメッセージで動画を使って配信
④クーポンを使って割引を提示して配信
⑤抽選機能クーポンを使って一部の当選した人を無料招待して配信
配信と分析の組み合わせ活用方法の一例
こちらのクーポン分析を活かして、レストランなどがクーポンを配信する方法についても様々な方法が考えられます。例えば、来店時20%OFFクーポンを配信するにしても、このようなものが考えられますね。
②雨の日限定20%OFFクーポン配信
③女性のお客様限定20%OFFクーポン配信
④4名以上来店者限定20%OFFクーポン配信
⑤友だち期間1年以上者限定20%OFFクーポン配信
クーポン分析と実際の来店者数を見ながら、どのキャンペーンや切り口に効果があるのか測定していきましょう。
ショップカード分析でわかること
最後に、ショップカードの分析についてです。これまでと同様、「分析」「ショップカード」の順に選択すると次のような画面になります。
ショップカードの最大の目的は、ショップカードを使ってもらうことで、リピート促進・再来店を促すことです。まずはLINE公式アカウントでショップカードを発行していることを周知させて、積極的にショップカード利用を促しましょう。
ショップカードはポイントが貯められる機能です。言い換えると、使い方によっては、LINE公式アカウントの「面白さ」を出すことができる機能です。ぜひ既存の使い方にとらわれない、柔軟な発想で積極的にショップカード活用を考えてみましょう。
LINE公式アカウントでは配信も大切だけど、分析も重要!
この記事では、LINE公式アカウントの分析機能について網羅的に解説しました。
LINE公式アカウントを活用するときは、配信する内容に目が行きがち。しかしそれ以上に、配信をしたあとに分析をし、反応を試していくことが運用に不可欠なのです。
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