多くの企業にとってユーザーとの接点が多様化する中で、LINEを通じた顧客対応や情報提供はますます重要になります。
しかし、手動対応では限界があり、対応の遅延や抜け漏れが企業の信頼を損なう恐れもあります。そこで注目したいのが、LINE公式アカウントの「自動返信機能」です。
本記事では、LINE公式アカウント自動返信の基本機能から設定手順、活用のメリット、トラブル対処までを網羅的に紹介します。
自動返信を正しく活用することで、LINE運用の負担を減らしながら、顧客と円滑にコミュニケーションを取りましょう。
▼この記事でわかること
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目次
LINE公式アカウントの自動返信機能は、ユーザーからのメッセージに対して、事前に設定した応答を自動で返す仕組みです。即時対応と業務効率化を両立できる重要な機能として、多くの企業が導入を進めています。
自動返信機能を活用することで、営業時間外や有人対応が難しいタイミングでも、ユーザーに対して適切にレスポンスを返せます。
自動返信機能は「あいさつメッセージ」「キーワード応答メッセージ」「チャットボット」などが代表的です。目的に応じて使い分けることで、ユーザーとのコミュニケーション設計を柔軟に最適化できます。
LINE公式アカウントの友だち数を伸ばすためには、登録したくなる動機を与えることが欠かせません。
特に効果的なのが、プレゼント施策とキーワード応答機能を組み合わせた手法です。SNSやYouTubeなど外部メディアと組み合わせることで、LINE登録のハードルを下げ、確実にアクションを促せます。
具体的には、動画やSNS投稿で「今だけ特典プレゼント中。LINE登録後に“プレゼント”と送ってください」と呼びかけます。視聴者やフォロワーは、LINE登録を行ったあと、メッセージ欄に「プレゼント」と打ち込むだけで特典を受け取れる仕組みです。
ユーザーにとっては、登録後の行動が明確で手軽に参加できる点が魅力です。
LINE側では「プレゼント」というキーワードに対して自動でPDF資料やクーポンURLなどを返信するよう設定しておきます。設定は応答メッセージ機能のキーワード登録で、簡単にできます。
LINEの自動返信機能は、主に下記の2つを使って設定できます。
▼LINE公式アカウントの自動返信機能のやり方2つ
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導入目的と社内のリソース状況に応じて選択することが重要です。
応答メッセージ機能は、LINE公式アカウントの標準機能として提供されている自動返信の手段です。管理画面上から設定できるため、専門知識がなくても導入できる点が最大の強みです。
応答メッセージ機能では、ユーザーからのメッセージに対して、あらかじめ登録しておいた定型文を送信する形で対応します。
一律の定型文だけでなく、ユーザーからの特定キーワードに反応する「キーワード応答メッセージ」も設定可能です。例えば、ユーザーから「営業時間」と送られてきた場合に、自動で営業時間を返せます。
応答メッセージ機能は無料プランにも使えます。簡易なLINE運用から始めたい中小企業や個人店舗には、特におすすめの方法です。
Messaging APIは、LINEが開発者向けに提供しているLINEと自社のシステムを連携するための特別な「窓口」です。このAPIを活用すれば、LINE公式アカウントの機能を拡張し、柔軟な自動応答システムを自社で開発できるようになります。
ただし、Messaging APIを利用するには、一定の技術的知識が必要です。Web開発経験がある担当者がいること、または外部の開発会社のサポートを受けることが前提条件と言えます。
社内に技術を持った人材がいない場合は、LinyやLステップなどの外部連携ツールを活用して設定しましょう。
LINEの自動返信機能には、以下の種類があります。
▼LINE公式アカウントの自動返信機能にはどんな種類がある?
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それぞれ機能の役割や活用場面が異なるため、導入前に違いを正しく理解し、自社の目的に応じて使い分けることが重要です。
あいさつメッセージとは、ユーザーがLINE公式アカウントを友だち追加した瞬間に、自動で送信されるメッセージ機能です。友だち追加後、ユーザーが最初に目にするメッセージとなるため、企業や店舗にとって第一印象を決める大切な機能と言えます。
例えば「友だち追加ありがとうございます!」と一言送るだけでも、ユーザーは安心してやり取りを始めやすくなります。
また、初回限定クーポンやサービスの紹介を添えることで、アカウント登録直後のアクションにつなげやすくなりおすすめです。
ただし、一通目で情報を詰め込みすぎると、読みにくくなって逆効果になることもあります。シンプルな内容を心がけ、より詳しい内容は後から送るように段階的に設定しましょう。
キーワード応答メッセージは、ユーザーが送信した特定の言葉に反応して、自動でメッセージを返す機能です。「営業時間は?」「メニューを見たい」など、よくある質問やリクエストに対して即座に応答できます。
管理画面から簡単に設定でき、テキスト、画像、クーポンなどさまざまな形式で返信可能です。
例えば「営業時間」というキーワードを設定しておけば、事前に登録した返信が自動で送信されます。「営業時間は10時から19時です。定休日は水曜日です」など、よくある質問を事前に登録しておくと良いでしょう。
ただし、キーワードは完全一致でのみ反応します。例えば「営業時間」と登録している場合「何時から営業していますか?」では反応しません。そのため、ユーザーの入力傾向を想定し、自然な言い回しも複数登録することをおすすめします。
チャットボットは、Messaging APIを利用して構築される、より高度で自由度の高い自動応答システムです。単純な一問一答ではなく、ユーザーの選択や質問に応じて、対話の流れをより人間らしい応答で進めます。
例えば、予約受付のボットを作成すれば「予約したい」というメッセージに対して日程の選択肢を表示可能です。選択結果に応じて時間帯を提示し、最終的に内容を確認・確定するといった流れを自動で実行できます。
ただし、チャットボットの導入には開発リソースが必要です。ノーコードで設計できるツールも一部存在しますが、実用レベルのチャットボットを構築するには、サーバーやAPIの知識が求められます。
LINEの自動返信機能には、主に下記の3つのメリットが存在します。
▼LINE公式アカウントの自動返信機能を活用するメリット
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自動返信機能の最大のメリットは、ユーザーからの問い合わせやメッセージに即時対応できる点です。営業時間外や土日など手が回らないタイミングでも自動で返答できるため、対応の遅れによる機会損失やユーザーの離脱を防止できます。
自動返信によってスピーディに反応できれば、ユーザーに安心感を与え、問い合わせ対応の満足度が上がります。顧客満足度の向上は、企業にとって大きな価値を持つものです。
結果的に、そのまま予約や購入、継続利用といった次の行動につながる可能性も高まります。
LINEの自動返信機能を使えば、問い合わせ対応にかかる人件費を大幅に削減可能です。少人数で運営している店舗や事業所も、一定の対応品質を維持できるようになります。
特に、接客や運営など、現場業務が多い業種では、手が空いた時にLINEの返信をするのは現実的ではありません。自動化することで、対応の抜け漏れやミスも防げます。
LINE公式アカウントは、配信メッセージの通数に応じて課金される仕組みです。
しかし「応答メッセージ」機能による自動返信は、メッセージ通数としてカウントされません。従量課金に該当するのは、あくまで企業側から送るプッシュ配信です。
応答メッセージでの返信は、ユーザーからの働きかけに対するレスポンスという扱いとなるため、追加コストが発生しません。
つまり、配信コストを抑えながらユーザーの満足度を高められます。
ここからは、実際にLINE公式アカウントの自動返信を設定する方法を紹介します。
各ステップの詳細は、以下の通りです。
まず、LINE公式アカウントの管理画面にログインします。アカウントがない場合は、新規作成から始めましょう。
LINE公式アカウントにログインしたら、右上の「設定」を選択します。
設定画面が表示されたら「応答設定」をクリックし、詳細画面を開きます。
応答機能からあいさつメッセージを「オン」に設定してください。その上で「あいさつメッセージの設定画面を開く」をクリックします。
自動返信のメッセージを作成する画面に遷移するので、あいさつメッセージを設定しましょう。プレビュー画面が用意されていて、実際にユーザーにどのように表示されるかを確認できます。
あいさつメッセージを作成したら、チャットの応答時間を設定します。応答時間の設定をオンにして、応答方法は「手動チャット+応答メッセージ」を選択してください。
「応答時間の設定画面を開く」を選ぶと、チャットが応答する時間内と時間外の設定が可能です。
自動返信機能は便利な一方で、複数の設定項目が相互に関係して動作しているため、一部にミスがあると反応しないことがあります。ここでは、自動返信が反応しなくなる代表的な5つの原因を取り上げます。
▼LINE公式アカウントの自動返信メッセージが反応しない原因
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よくある原因の一つが、設定している自動返信のスケジュールが有効期間外になっているケースです。
LINE公式アカウントでは、応答メッセージごとに配信する期間や曜日、時間帯を細かく設定できるようになっています。例えば、9:00〜18:00に設定していた場合、ユーザーがメッセージを送信しても、自動返信は動作しません。
スケジュール設定は、キャンペーン時期の応答や、特定イベント向けの案内を期間限定でする際には便利です。しかし、スケジュールを設定したまま運用を続けていると、意図せず期限が切れてしまう場合があります。
「応答設定」メニューから対象のメッセージを開き、スケジュールの欄を見直すことが重要です。必要に応じて「常に有効」に切り替えるか、運用に応じた柔軟なスケジュールを設定しましょう。
LINE公式アカウントのキーワード応答メッセージは「完全一致」で反応する仕組みになっています。ユーザーの入力と事前に登録したキーワードが、ひらがなや漢字、全角・半角を含めて一文字でもずれていると返信が行われません。
「メニュー」「menu」など入力形式が異なれば反応しないため、多様な入力パターンを想定したキーワード設定が不可欠です。
解決策としては、Lステップといった外部ツールを導入するのが有効です。部分一致の設定ができるため、表記ゆれや自然な入力を幅広くカバーできます。
自動返信が機能しない原因のひとつに「応答タイプ」の設定が正しく選ばれていないケースがあります。自動返信は、ただ応答メッセージを登録するだけでは機能せず、LINEの管理画面上でモードを選択しなければなりません。
管理画面の「応答設定」>「詳細設定」で、一律応答やキーワード応答の利用設定がオフになっていないか確認しましょう。
自動返信が機能しない原因の中でも見落とされやすいのが、応答機能そのものがオフになっている場合です。アカウント全体の応答モードが「チャットモード」(手動応答)になっていると、応答メッセージは原則機能しません。
「応答設定」でモードを確認し、応答メッセージ機能や個別メッセージのステータスがオンになっているか確認しましょう。
根本的な原因として挙げられるのが「キーワードの未設定」です。どれだけ丁寧にメッセージ本文を作っても、キーワードが登録されていなければLINEは反応しません。
LINEの応答メッセージ作成画面では、キーワードとメッセージ本文をセットで登録します。本文だけ入力して保存しても、キーワード欄を空白のままにしてしまうと、その応答は一切動作しないため注意が必要です。
マーケリンクでは、予算に応じて柔軟にLINE構築・運用支援を提供することが可能です。
LINE公式アカウント・Lステップの開設から運用まで、600アカウントの支援実績をもとにお客様のビジネスに最適な戦略をご提案します。
経験豊富なコンサルタントが丁寧なヒアリングを実施し、課題解決に必要なLINEの構築と運用をサポートします。
LINE構築・運用支援に興味をお持ちの方や、具体的な方針が決まっている方は、マーケリンクにお気軽にご相談ください。無料で提案いたします。
自動返信機能は、ユーザー対応を自動化しつつ業務効率と信頼性が高まる便利なツールです。人手による対応だけではカバーしきれない場面でも、自動返信を活用することで安定した運用ができるようになります。
LINE公式アカウントの自動返信機能を設定したい方は、マーケリンクにご相談ください。